愛しのさびれ系ホテル

クラシックホテルからコロニアルホテル、じわっとくるホテルまで

セブンデイズホテルプラス(高知県高知市)

というわけで、高知のビジネスホテル泊り較べの続き。

まず1軒目は、ビジネスホテルの域を超えている!
オシャレピープル絶賛の「高知セブンデイズホテルプラス」。

ガラス張りのカフェを思わせる1階のスペースには、14人が掛けられる横長の大テーブルが2台。女性オーナー好みの現代アートや丸尾康弘さんの木彫の「ウェルカムボーイ」が置かれている。ひっそりとドリンクの自販機。フリーPCもある。奥まったフロントで出迎えるスタッフは、カフェの店員さん風エプロン。
廊下も部屋も壁は真っ白。シンプルの極みの室内には、絵が1点。オフホワイトのパジャマに着替えて、あとは寝るだけ。窓の向こうには同系列の「セブンデイズホテル」が見えた。

 
朝ごはんには、評判のパン屋さんの焼きたてパン、サラダ、ヨーグルト、ゆで卵、バナナ、ジュースにコーヒーがふるまわれる。前夜の過食のせいで食欲がなくても、朝の光の中でボンヤリするのは気持ちいい。平日にはお好みで和食も選べる(要予約)。金曜日の午前9時、大橋歩さんの本から抜け出したような、オシャレなリタイア世代のご夫婦と一緒になった。これから牧野植物園や雑貨店を回るらしい。

高知へ来たら外せない「日曜市」は、ホテルから2,3分。まっすぐ歩くと「大手筋」。高知城までの約1km、ギッシリと露店が並ぶ。その数400店以上、300年もずっと前から続く、歴史ある街路市。農作物から海産物、お寿司、いも天などのジャパニーズスナック、パン、日用品、花や植木、打ち刃物に骨とう品など、ここにしかないものも多いマーケット。朝から夕方までやっているが、朝イチで行くのが正解。

朝食のあと、少しボンヤリしてからすぐ近くの「横山隆一記念まんが館」へ向かう。このホテルに泊まる人は、あんまり足を運びそうにない。

セブンデイズホテルプラス ★★★☆☆ 
(2017.11.1-2)

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高知へのエアー&ホテル

実家のある高知県へは年に数回帰省する。

高知にはLCCが就航しておらず、東京からはJALANAの二強のみ。当然運賃は超強気。正規料金は片道で36,000円ぐらい。往復割引で片道3万円ちょっと×2=約6万円。普通に使える割引料金は片道2万円を超える。早割等もあるけれど、1万円で海外へ行ける時代にこれはちょっと…ま、高知も「海外」ではあるが、独立宣言はまだこれから。

 

で、いつも利用するのが航空券とホテルのパック。どういうカラクリなのかは知らないが、3万円を切る金額で往復の航空券とホテル1泊が付いてくる。しかも、出発の10日前までオッケーとあらば、普通のチケットは買えない。さらに、JALANAの公式サイトで手配すれば、マイルも使えるという…いったい世の中どうなっているのやら。

 

JALの公式サイトから手配した高知のホテル2軒。1軒目は、連休期間中(繁忙期)の価格変動が激しく、2泊目は別のホテルに。はからずも泊り較べとなった。レポートは各ホテル(セブンデイズホテルプラス、高知アネックスホテル)のページへ。

JALダイナミックパッケージを利用。羽田~高知の往復航空券とセブンデイズホテルプラス1泊で25,300円(明細不明)。アネックスホテル1泊追加で28,300円(税込)。マイルをeJALポイントに変えて支払い(実質無料)。

 

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喫茶「きゃんどる」にて

 

大沢温泉自炊部「湯治屋」(岩手県花巻市)

行ったことのある人も、ない人も、知ってる人は口をそろえて「行きたい!」と目を輝かせる岩手県花巻市の「大沢温泉」。宮沢賢治ゆかりの温泉でもある。

 
「1200年前に発見されたと伝えられる大沢温泉。近代和風旅館の山水閣、160年前の茅葺の別館菊水館、200年以上前の建物の湯治屋。趣の異なる三棟でお過ごしいただけます。6か所の温泉・露天風呂で湯めぐりを楽しめます」(大沢温泉公式サイトより)

 素晴らしい口上、色とりどりの写真、時代を超えた温泉テーマパークなのか。いつかは…と思っていたら、その機会は意外と早くやってきた。今回で17回目になるドキュメンタリー映画の上映会「はなまき映像祭2017」。はるばる行く気になったのは、宿は大沢温泉と聞いたから。二日間にわたる映像祭、上映映画の監督やスタッフ一同、観客も「大沢温泉自炊部 湯治屋」で温泉大合宿なのだ。

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(MAPは「大沢温泉」公式サイトからお借りしました)

 

映画の上映から地元の方々のごちそう尽くしの交流会ののち、宿についたのが21時頃。どこをどう通ってきたのか、まったく不明。あたりは真っ暗、ギシギシと鳴る階段、廊下にズラリと干された手拭い。絵にかいたような湯治場だった。さっそく温泉に入り、おじさん、いえ、カントクたちの大部屋で宴会の続き。お布団の誘惑に抗えず、そこそこで寝てしまったけれど、おじさんチームは深夜まで、ふすま一枚隔てたお隣のイケイケ若者チームと交流していたそうだ。

 朝いちばんで豊沢川沿いを散策。風情ある茅葺の家、ランプの内風呂、水車、木の橋、川向うから丸見えの露天風呂や炊事場など。リアル温泉テーマパークは、予想以上に魅力的だった!きのうは入れなかったレトロなお風呂にも入り、食堂で純和風の朝ごはん。賢治先生と教え子たちの記念写真など眺め、今度はもっとゆっくりしたいと宿を後にした。

 

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大沢温泉 自炊部「湯治屋」 合宿のため個別料金不明(一泊朝食 5千円以下) 
★★★★☆(2017.9.16-17)

宿代は季節により変動。室料お一人2,000円弱から。掛布団200円、敷布団200円、シーツ70円、枕10円、毛布200円、浴衣200円…などなど、昔ながらの積み上げ算方式(税別)。別途入湯税70円が必要。WiFi完備(無料)。予約は公式WEBから。